ソフトウェア開発会社の定期審査の前に、品質マニュアルを確認していたら、「7.1.5 監視及び測定のための資源」を適用不可能にしていることに気がついた。
どうしてだろうかと、審査の中で聞いてみたいと思った。
当受審組織は、登録審査から約15年が経過していた。
審査が始まり、まず管理責任者面談になり、確認してみた。登録審査以降、過去審査員、審査機関から適用不可能にしていて何ら問題になっていないという。
監視及び測定の資源は、検査、試験にハード及びソフト的な機器・装置を使用していないと説明があり、審査員、審査機関は、了解しているという。
時間があまりなかったので、個別のプロジェクト審査で確認することにし、管理責任者が同席することになった。
最初のプロジェクトで、スケージュール管理(監視)は、どのようにしているかを尋ねると工程表:ガントチャートが出てきた。
これは、工程を監視しているものですね。
受審組織の担当者は、はい、そうです、とあった。
ソフトウェアの完成度は、どのようにしてみていますか。
開発日程とバグの摘出状況を見るバグ死滅曲線を作成して管理していますとあった。
これら、ガントチャートやバグ死滅曲線が、監視及び測定のための資源ですと話し、皆さんは、監視及び測定のための資源を利用しているのです。
これらは、校正を必要とするものではないが、皆さんは、7.1.5項を適用不可能にしているが、実際は、適用しているのです。
また、「9.1 監視,測定,分析及び評価」と関連してみていくと良いです。
何を監視、測定するかを決めて、どのような手段(ハード的な機器・装置、ソフトの利用、図や表、QC7つ道具等)を説明し、9.1項、7.1.5項を絡めていけば了解されるでしょうと話し、了解を求めた。管理責任者も同席しており、このような話しは、過去から、一度も聞いたことがないという。